酪農家になるには
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酪農の仕事に興味はあるけれども、何から始めれば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。酪農業に従事するには、大きく分けて2タイプの働き方があります。一つは、牧場などに雇用されて給料制で働く雇用就農。もう一つは、自分で牧場を経営する自営就農です。
雇用就農も自営就農も、最初の入り口は情報収集です。牛のこと、酪農のこと、収入面、ライフスタイルなど、インターネットなどで幅広く情報を集め、酪農について知ることから始めましょう。農業高校や農業大学校等で学ぶことも一案です。
雇用就農の場合、牧場を経営する農業生産法人や酪農ヘルパー利用組合に雇用され、従業員として酪農の仕事に就きます。酪農の知識や経験がなくても、実際に働きながら技術や知識を習得していきます。雇用就農は、農地取得などの準備や初期投資が不要で、すぐに酪農の仕事を始めることができるというメリットがあります。また、働きながら知識や経験を重ね、将来的に自営就農を目指すことも可能です。求人情報はハローワーク等の求人サイトや、酪農ヘルパー全国協会のホームページ等で検索できます。
自営就農は、資金調達・技術研修など事前準備が必要で、時間もお金もかかりますが、自分の裁量でイメージ通りの経営ができるメリットがあります。融資の返済等を考慮し、40代以下での就農が一般的です。新規就農者の受入情報、就農支援、経営移譲希望者情報など各種相談については、各都道府県の新規就農相談センター等の新規就農支援組織が窓口となり、農地の紹介、研修先の選定など各機関と連携し無理のない就農をサポートします。
しかし、自分自身で培った人とのつながりによる就農も多く見られます。飼料会社や家畜商から紹介されたり、ヘルパーとして働く中で声をかけられたりすることは珍しくありません。いずれも酪農への姿勢や働きぶりが認められることはもちろんですが、人の縁をつないでもらうために、自営就農する意思があることを様々な場所で発信し続けることが大切です。
より具体的な情報に触れることで、自分のなりたい酪農家像がイメージしやすくなります。酪農家の生の声が聞ける農業関連イベントへの参加や、牧場での1日酪農体験、数週間滞在してじっくり学ぶインターンシップなど、酪農を知って、見て、体験することが重要です。地域や季節によって体験できる内容も変わるため、酪農の知識・経験の有無に関わらず、エリアと時期を変えて体験を重ねてみましょう。様々なアプローチで酪農と関わることで、自分がなりたい酪農家の姿が見えてくるはずです。
公益社団法人中央畜産会「牛飼いになりませんか? 酪農経営を目指す方へ」
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 マネジメント技術プロジェクト「農業経営の第三者への継承―進め方とポイント―」